上り速度と下り速度の違い

BytesToMbps 編集部 · 2026年9月26日 更新

ほとんどの家庭では上りより下りのほうがはるかに多く必要ですが、先に足りなくなりやすいのは上りです。下りは動画やWebページなど受け取るデータを、上りはビデオ通話のカメラ映像、ライブ配信、クラウドバックアップ、防犯カメラの映像など送るデータを運びます。

2つの数値が測っているもの

どちらもメガビット毎秒(Mbps)で表す速度です。「300/20」と書かれたプランなら、自宅へ向かう方向(下り)に最大300 Mbps、自宅から出ていく方向(上り)に最大20 Mbpsで、スピードテストは両方を表示します。2つの方向は独立していて、上りがいっぱいになっても下りの容量は減りません。ただし、遅延と帯域の違いで説明しているとおり、Pingが上がるため、すべてが遅く感じられることがあります。

上りがずっと少ないプランがある理由

家庭向けの回線は主に受け取るために作られてきたため、上りと下りが非対称なものが多くあります。ケーブルテレビ回線、モバイル回線、ホームルーターでは、上りが下りよりかなり遅く、ほんの一部しかないこともあります。日本の光回線は、上り下りとも同じ最大速度をうたうプランが一般的です。ただし、どの回線でも実際の上り速度は宣伝の見出しではなくプランの詳細に書かれていることが多いので、契約前に確認しましょう。

参考までに、米国FCCは2024年にブロードバンドの速度基準を下り100 Mbps・上り20 Mbpsに引き上げました。これは普及状況を測るための規制当局の基準で、個々の家庭への推奨値ではありませんが、5対1の比率を標準的なものとして扱っています。

家庭で上りを使うもの

用途1つあたりの上り(Mbps)出典
ビデオ通話(720p)1.8Zoom
ビデオ通話(1080p)3.0Zoom
ライブ配信(1080p60)6Twitch(最大6,000 kbps)
クラウド型防犯カメラ2当サイトの推定
オンラインゲーム(ボイスチャット含む)1当サイトの推定
クラウドゲーム(コントローラー入力)0.5当サイトの推定
Web閲覧0.1当サイトの推定
クラウドバックアップ、写真の同期、大きなファイルの送信使える分だけ使うファイルサイズと時間による

下りを最も多く使う動画視聴は、上りをほとんど使いません。下りは十分なのに、上りが足りなくなる家庭があるのはこのためです。

計算例:最も混み合う時間帯の家庭

在宅勤務のある4人家族で、1080pのビデオ通話2件、オンラインゲーム1人、Web閲覧2人、待機中の機器10台が同時に動いているとします。混み合う時間帯の上りは6.0 + 1 + 0.2 + 0.5 = 7.7 Mbps、余裕分30%込みで10.0 Mbpsです。上り10 Mbpsのプランではちょうど上限です。

ここに1台2 Mbpsのクラウドカメラを4台加えると、ピーク時の上りは15.7 Mbps、余裕分込みで約20.4 Mbpsになります。同じ家庭の下りは余裕分込みで約50 Mbpsなので、この家庭には上りが20 Mbps以上ある控えめなプランがよく合い、下りがずっと速くても上りが10 Mbpsのプランでは不十分です。配信、通話、カメラ、バックアップの時間枠をまとめて計算するなら上り速度計算ツールを使ってください。

バックアップ:50 GBのアップロードにかかる時間は?

バックアップや大きなアップロードは、かかる時間だけが問題です。プロトコルのオーバーヘッドを考えない場合、ある速度でファイルを送る時間は次のとおりです。

秒数 = GB × 8,000 ÷ Mbps

(1 GBは1,000 MB、1 MBは8メガビットなので、1 GBは8,000メガビットです。)

上り速度50 GBの秒数時間
10 Mbps40,00011時間6分40秒
20 Mbps20,0005時間33分20秒
100 Mbps4,0001時間6分40秒

実際の転送は、オーバーヘッドやほかの機器との共有のため、これより少し長くかかります。逆算すると、夜間の8時間で50 GBを送り終えるには、バックアップだけで50 × 8,000 ÷ 28,800秒 ≈ 13.9 Mbpsの上りが必要です。どんなファイルと速度でも、アップロード時間計算ツールで計算できます。

フルスピードで動くバックアップは上りを埋めてしまうので、ほかの家族のPingが上がり、通話が途切れることがあります。多くのバックアップアプリでは上り速度に上限を設けたり、夜間に実行するよう予約したりできます。上りが少ないプランでは設定しておく価値があります。

下りのほうが重要なとき

家族の誰もビデオ通話、ライブ配信、クラウドカメラを使わないなら、上りはほとんど問題にならず、下りだけでプランを選んでかまいません。ゲーム、アップデート、映画がどれだけ早く届くかを決めるのも下りです。必要な回線速度の計算ツールでは両方の数値を並べて表示するので、どちらがボトルネックかがわかります。

要点まとめ

  • 上りは送るデータ。通話、ライブ配信、カメラ、バックアップが使う。
  • ケーブルテレビ回線やモバイル回線は上りが下りよりかなり遅いことが多く、光回線は上り下り同じ最大速度のプランが多い。
  • 1080pのZoom通話は3.0 Mbps、1080p60のTwitch配信は最大6 Mbpsを送信する。
  • 50 GBのバックアップは、上り10 Mbpsで約11時間、100 Mbpsで約1時間かかる。
  • 下りの速さを比べる前に、プランの上り速度を確認する。

出典

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